入社後の不測の事態によって

大学の卒業時に行ったのが初めての就職活動です。大学生の就職活動といえば当時は3年生の頃から情報収集を始めて、早い人は4年生に上がる頃には内定をいくつかもらっているような時代でした。自分自身はというと、4年生に上がり、ゴールデンウィークが明けた頃から活動を始めました。

高校時代に留学を経験していたということと、自分自身が旅行が好きだということもあって旅行業界に絞って受ける企業を選びました。1社は業界大手の老舗企業、1社は業界では後発ながら業界順位をすごい勢いで上げていた新興の大手企業、もう1者は業界の中堅企業の3社を受けました。面接の対策は大学側でも模擬面接を練習させてくれる環境もありましたが利用しませんでした。面接の対策書籍についても一切読むことはありませんでした。面接は自己アピールの場であり、あらかじめ作成した解答を記憶してその通りに答えるという面接ではなく、自分自身の思っていることを正直に答えてダメなら仕方ないと考えていました。 結果、老舗の大手企業からは2次面接で不採用の通知を受けました。この企業については面接の雰囲気を知るための練習の気持ちもあったのでショックはありませんでした。ただ、面接の席上では自分の思う受け答えは出来たと思っていました。でも、グループ面接の他の人たちとは明らかに違う自分だけが浮いた感覚もありました。

新興の大手企業も同じスタンスで面接を受けました。この企業は自分が一番行きたかった企業です。面接時は記憶した文章を読むような解答をする他の受験者の受け答えを聞きながら、面接官と目が合いお互い微笑むような手応えある面接で最終面接へ進み、そして内定をもらいました。ただし、新卒者は1年間の契約社員を経て正社員となるという条件付きでした。採用形態は全く気にしていませんでした。1年経って正社員になれるなら問題ないと思っていました。

就職活動の年の9月、不測の事態が起こります。アメリカの9.11テロです。この事件が旅行業界に与えた影響は余りにも大きいものでした。入社してわずか数ヵ月後には翌年も契約社員で継続が発表されました。この発表を受けて退職の意向を持ちます。あまりに閑散としてしまった業界が翌年も1年我慢して回復するという見通しを感じることがどうしても出来ませんでした。その事は正社員への雇用形態変更がいつになるかわからないという不安に繋がりました。そして10月に退職しました。

結果的に退職することになりましたが、就職した企業には不満は残っていません。ただ、雇用形態が契約社員であったという点については、社員での採用であればあの事件を受けても退職しなかったのではないかという後悔が残ります。契約社員や最近増えている派遣社員という位置づけはどうしても不安定感があります。

不測の事態というのは予想することができません。例えば9.11テロに対して就職活動中に対策が取れたかというとまず無理だと思います。就職活動をもう一度やり直せるのなら自分自身が会社選択についてもっと情報をとって、業界・職種を絞りすぎず広い視野を持った就職活動をしたいです。そして、不測の事態が起きた時に弱い立場になってしまう契約社員や派遣社員といった形態での採用企業については対象にしないと思います。

不測の事態はどの業界にも起こり得ることだと思います。最近ではリーマンショックは様々な業界に影響を与えました。経営陣が記者会見で頭を下げている大企業も毎年のように発生しています。そういった事態が発生した場合でも不安や契約切りの不安がないことが自分自身が仕事に集中できて楽しめると思います。①自分自身が興味がある業界・職種であること②雇用形態は正社員であること。この2点を重点に就職先を選定していく就職活動をしてみたいです。